程よい装飾性と遊び心が JK+デニスタイルにジャスト
世界的にドレススタイルがカジュアル傾向を強めていることに加え、震災以降、服飾コードをゆるめに設定する職場が増えたせいもあり、最近は平日でもジャケット+デニムの方々を多く見かけるようになりました。そういう方々のコーディネートを観察したとき、気になるのがベルト。スーツに合わせるような表革のドレスベルトを、そのままデニムに合わせている人が意外と多いのです。これは絶対にNG。その一点だけでスタイルが一気にオジサン臭く見えてしまいますから。もちろん、だからと言って、ゴツいバックルを装備したデコラティブな太幅カジュアルベルトもいただけません。こちらもこちらで、無理して若作りしている感じがアリアリと滲み出てしまいます。
その点「ティベリオ フェレッティ」の新作は絶妙。こちら、太すぎず細すぎない35㎜幅のベルト表面に、バロック調の美しい模様を彫り込んだシロモノなんです。その程よいワイルドさは今どきのデニムにジャスト。このブランドお得意のウォッシュ加工によるクタッとした風合いと相まって、いかにもジャケットをカジュアルでこなすことに馴れた、お洒落上級者に見せてくれることでしょう。
さらに適度に主張感あるアンティークシルバーのバックルにも注目あれ。オーバル形状のリングバックルのようですが、実はこちら、後部分が可動するユニークな"ドルフィンバックル"仕様。ベルトの着脱がスムーズにでき、なおかつアクセント効果も高い秀逸なギミックなのです。
もちろんこのベルト、デニムばかりか、最近流行りのドレスカーゴや細身チノなど、今どきのカジュアルボトムスとすべからく相性ヨシ。1本あれば重宝すること間違いなしです。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 吉田 巌 / 十万馬力
全面にレーザーでバロック調の模様を彫り込み、なおかつウォッシュ加工によりアンティークな風合いまで獲得しながら、過剰にワイルドに見えないサジ加減がさすが。大人のカジュアルベルトの模範解答です。
アンティークシルバーのバックルは後部分のパーツが可動し、ベルト留めの役割を果たします。これは「ティベリオ フェレッティ」が独自で開発した“ドルフィンバックル”と呼ばれる仕様。アクセント効果も高い遊び心に満ちたギミックです。