NAKAMURA TATSUYA PRESENTS THE ESSENTIALS −案ずるより着るが易し−
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最もこなれて見えるのはクラッチバッグです
季節は夏。気温の上昇に伴い、着こなしはどんどん軽くなっていきます。ところでそんな折、皆さまはどのようなバッグを使っていらっしゃるのでしょうか? まさかお固い印象のブリーフなぞを携えてはいないですよね。コーディネートは軽快な方向に向いているのに鞄だけ重~い印象では、それこそ着こなしがチグハグになってしまいますよ。それじゃあ具体的にはどうすればいいのか? ということでお洒落セレクトショップの雄ビームスが誇る敏腕クリエイティブディレクター・中村達也氏に、今最も注目するバッグのジャンルについて突撃取材をしちゃいました。どうやら中村さんは、ここ数年クラッチバッグにご執心、だそうですよ。
中村達也・なかむらたつや
1963年生まれ。大学4年の秋にBEAMSでアルバイトを始め、卒業と同時に入社。 BEAMS SHIBUYA、BEAMS F 店長、BEAMS F バイヤーを経て、現在、BEAMS F、Brilla per il gustoの2セクションを統括するクリエイティブディレクター。その深い知識から生み出される本質を捉えるスタイルが、幅広い層から支持されている。
用途に合わせて
いつ何時もクラッチを
かなり前からクラッチバッグのバイイングは行っていたんですよ。でも実際に売れるようになったのはここ5~6年でしょうか。かく言う私も、最近ジャケパンやスーツの時は、ほとんどこの手のバッグを持っています。クラッチにはそのシンプルな構造上、着こなしをスマートに見せてくれる、ならではの軽さがあるんです。それが昨今の軽快な洋服のムードにあっているんじゃないでしょうか? だからついつい、ジャケットやスーツを着た際なんかにはコレを合わせてしまいたくなるのだと思います。今まで主流だった手さげのバッグって、どうしても両極端な印象しかなかったでしょ。ブリーフだと固すぎだし、トートだとカジュアルすぎてしまう。その中間をうま~く埋めてくれているのが、このクラッチバッグなんじゃないか、と。正直、ジャケットベースのコーディネートに合わせるのであれば、一番こなれ感が出ると思っているんですけどね。
その昔は、クラッチバッグと言えば集金鞄のイメージが強かったですよね。しかも以前は資料などを大量に持ち運ばなければならなかった。それにスーツ自体も構築的なものが多かったから、みな必然的にフラップ付きのブリーフなんかを持っていたんだと思います。でも着こなし自体が軽くなり、資料なんかもiPadなどのタブレット端末が普及したことによって格段に減りましたよね。この手のジャンルのバッグのデザイン自体も、昔のソレとは違ってスタイリッシュなものが増えてきました。つまり、クラッチバッグがここ数年売れるようになったのには、ファッションとバッグの内容物の変化が微妙に絡み合っていると思うんです。だからこそ今、クラッチバッグが店頭で動きが良いのも、至極当然の流れなんじゃないかなぁ、と。
最後に皆さんにお伝えしたいのが、用途に応じた選び方をすれば、クラッチバッグはあらゆる場面で重宝する、ということです。例えば披露宴の時などにはそんなに荷物は多くないでしょうからミニクラッチを。ビジネスの際にはA4が入る通常サイズのモノを、といった具合に、です。実際私も出社する際、荷物が多い時にはレザーのトートを持ったりしますが、その中にクラッチバッグを入れておき、会社に着いてからはそれのみで外に出かけていく、なんてこともありますから。出張の際にも必ず持っていきますし、最早、日常に不可欠なアイテムになっていますよ。
TATSUYA’S CHOICES
バリエーションも豊富ゆえ
用途に合った相棒を
用途に応じて選べば、クラッチバッグは本当に重宝してくれる、と語ってくれた中村さん。で、実際に今回も、様々なクラッチバッグをピックアップしていただきましたよ。サイズ感やレザーの質感で、こんなにも表情も変わるものなんですね。いやはや、最近のクラッチバッグは本当に洒脱です。
今回はスムース、シボ、スエードと三種類のレザーで、それぞれサイズの異なるクラッチバッグを選んでみました。ご覧の通り、革の質感や作りの雰囲気、そしてサイズによって、カジュアルに見えたりカッチリ見えたりするものです。だからこそ、用途やシチュエーション、そしてコーディネートに応じたクラッチバッグを選んでいただければ、と。これを持つだけでこなれ感が格段にアップするので、ぜひ試してみてくださいね。