トム・ブラウン効果もあり、大復活を果たしたアメリカン・トラッド。カジュアルにおいても再びアイビー調な着こなしが注目されています。こうしたスタイルをB.R.SHOP流にアレンジしたらどうなるか、というのが今回のテーマです。
BDシャツの上にカーディガンを羽織り、ボトムスはジーンズと、合わせだけ見れば完璧に懐かしのスクールスタイルです。でもご覧の通り、全体的にとても大人っぽく、洗練された雰囲気にまとまりました。これは、まずカーディガンをローゲージタイプではなく、ハイゲージとしたところが大きいでしょう。このカーディガンは「ビー.アール.プラクティカル スタイル」のもの。身体に美しくフィットするタイトなシルエット、そして黒色も利いて、スタイルにシャープさを与えているんですね。モッサリしたローゲージカーディガンではこうはいきません。
BDシャツも、オックスフォード生地という王道素材を用いつつも、台襟が高く、襟のロール感が美しいタイプをチョイス。これは「バルバ」のブラックレーベルのもので、身幅も袖幅も細身にチューンされています。ボトムスにも定番の501ではなく、美脚シルエットでお馴染みの「ヤコブ コーエン」を合わせました。適度な色落ちのブラックデニムが、ビー.アール.プラクティカル スタイルのカーディガンと響き合っています。
また「アンドレア ダミコ」のウォレットチェーン付きベルトで、コーディネートにほんのり艶っぽさを加味しているところにもご注目。ウォレットチェーンは本来ワイルドなアイテムですが、こちらはチェーン部分が繊細な編みになっており、ドレスパンツにも合わせてもおかしくない逸品です。
いかがでしょう。「トレンドに乗りたいけれど、アメトラは野暮ったいイメージするのがどうも
」なーんて人も、今回のコーディネーションなら、無理なくトライできませんか?
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 吉田 巌 / 有限会社 十万馬力
ウォレットチェーンはフックをベルトループに引っ掛けるもの。こちらはそれをベルトにつけてしまった秀逸なアイデア商品。ヒップポケットに財布をしまうことに抵抗を感じる人も多いようですが、じつは財布をブラさげる必要はなく、鍵をつけておくのも手。イタリアのお洒落なかたもそうしている人が多いようです。
ツィード×レザーのコンビでできた「シセイ」の小ぶりのショルダーバッグ。携帯電話や財布など、必要最低限のものだけを持って身軽に外出したいからといって、男がセカンドバッグ的なものを持つのは恥ずかしいもの。その点こちらのサマになります。
「ビー.アール.プラクティカル スタイル」のハイゲージカーディガンは、細身シルエットに加え、裾部分のリブが細いため、腰回りで生地がたるみません。もっさりしたカーディガンとは見た目のドレス感が雲泥の差です。