レザーが冬場のマテリアルだったのは遠い昔の話。最近はどこのショップでも通年レザーウェアを店頭に並べていますし、この季節であれば、春先から夏間近まで着用できる“春レザー”と呼ばれる軽量で薄手のレザーを用いたアイテムが店頭を賑わせていることでしょう。そんな中から一着、それもスポーティなブルゾンではなく、テーラードジャケットタイプの購入をお考えでしたら、是非スエード使いのものを選んでみてください。シャイニーな表革はワイルドさ、あるいは華美な雰囲気が強調されることもあり、一歩間違えると、久しぶりのバラエティ番組出演に張り切る往年のTVスター的な印象になることも。その点スエードはいい意味で素朴なニュアンスがあり、“レザーを羽織る”という気構えなしに着用できます。マットな質感がさまざまな着こなしに自然に馴染んでくれるのも魅力でしょう。
モデルがここで着用しているのは、「チンクワンタ」製。基本はクラシックなテーラードスタイルを踏襲しつつ、ナロウなラペルや短めの着丈、そして細身のシルエットでビシバシとトレンドを感じさせる一着です。もちろん極上のラムスエードを用いているため、軽やかで、身体に吸い付くような着心地を堪能できます。色が黒という点もこのジャケットのいいところ。無難な茶系のほうがいいという人も多いでしょうが、だからこそ、あえて黒を選ぶことでお洒落上級者を演出可能。それに黒スエードには茶スエードにはないクールさがあり、Vネックニットにデニムを合わせたような何気ないスタイルであっても、ご覧の通り、ほんのりモードな雰囲気を漂わせることができるんですね。
ちなみにここで穿いているデニムは、B.R.SHOPが満を持して発表した初のオリジナルジーンズ。膝下テーパードのオーセンティックなデザインでありながら、どなたの脚も美しく見せるバランスのよい仕上がりが大好評を博し、店頭在庫が速攻で完売。ただいま次回入荷待ちというシロモノです。黒スエードJKの良き相棒として、こちらも是非狙ってください。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 吉田 巌 / 有限会社 十万馬力
今回の「チンクワンタ」のジャケットは、袖口ボタンが全部開く、本切羽仕立て。クラシックなテーラードのディテールではありますが、幾つかボタンを外したときの無造作な感じは、カジュアルな装いのときこそ効果を発揮します。
ジーンズの世界的な産地=岡山で、生地、縫製、加工のすべてを行ったこだわりのジーンズです。パッと見はオーセンティックなデザインですが、穿けば必ず納得いただける高品質で美麗な一着となっています。
オリジナルのリリースと同時に、なんと“オーダージーンズ”のサービスも開始してしまいました。サンプルパターンを2種から選べ、生地は50種以上用意!ボタンやステッチなどのディテールも思いのままです。詳しくは店頭にて。