白パンはもはや春夏限定ボトムスではありません。ダークな色調のアイテムが多くなる冬場だからこそ、積極的に白パンを活用し、スタイルを爽やかにまとめあげるというのが世界的なトレンド。さすがに、ぺらぺらの白いコットンパンツでは寒々しい雰囲気となってしまいますが、白デニムであれば冬場も十分活躍してくれます。ここでモデルが着用しているのは「ヤコブ コーエン」のもの。白は本来膨張色ですが、緻密に考え抜かれたパターンを採用しているために脚をスラリと見せ、なおかつやや厚めの13オンスデニムだから、白パンで気になる“透け"の心配もなし。選ぶならこういう1本です。
そして、白パンをとびきり今年っぽく穿きこなそうと思うとき、パーブルニットを合わせるのは上手い手です。パープルと言えば今年のトレンドカラー。ご覧のようにちょっと浅い色合いであればどなたも着やすく、白パンとの相性も最高。もちろん上にコートやジャケットなどを羽織ったときには、胸元からのぞくパーブルが絶好の差し色となるという寸法です。なおこちらは、ペルージャにて1965年に創業したニットメーカー「デラチアーナ」のもの。上質な生地を使用しているため、肌触り、発色が最高。インナーに着てもモコモコしないスリムなシルエット、そして着こなしにニュアンスをつけやすいダブルジッブというところもポイントです。ウエスタン調のバックルを持つ「アンドレアダミーゴ」製のベルトも、この通り、いい具合にチラ見せできます。
冬場のカジュアルスタイルを一気に洗練させたかったら、この白パン×パープルニットの合わせ、是非取り入れてみてください。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 吉田 巌 / 有限会社 十万馬力
大人気「ヤコブ コーエン」のホワイトデニムです。こちらは新登場の「J688」というモデルで、定番“J610"と“J620"のいいトコ取りしたような、膝下テーパードとやや浅めの股上を組み合わせた秀逸シルエットを備えています。やや地厚な生地ゆえ、パンツが透ける心配もありません
さっぱりしたコーディネイトにアクセントをつけるのがこの「アンドレア・ダミコ」のベルト。美しい彫金が施されたウエスタン調バックルを備え、なおかつベルト部分はクロコダイルとスエードのコンビ。今までありそうでなかった1本です。
上下の開きを微調整できるのが、この手のダブルジップニットの最大の魅力。とくに下側が開くのは、下腹の出っ張りが気になる人には嬉しいはず。生地の突っ張りを上手に解消でき、スタイルをスマートに見せてくれます。もちろんベルトをチラ見せできるところもポイント。