日本では、2年くらい前にポパイやレオンといったファッション誌を愛読する20〜40代の男性の間でモンクレールのダウンジャケットがブレーク。当時、商品の入荷日の早朝からセレクトショップの前に行列ができ、モデルによっては入荷前に予約で完売なんていう加熱状態。ダウンジャケットは、ワッペンが付いていたり、70年代のリバイバルデザインといったインパクトの強い「チョイ不良」ものが主流でした。
あのブームのおかげでダウンジャケットは、スポーツウェアの領域から飛び出し、ファッションアイティムの一員として日本でも理解されるようになったのだが、ビジネス時のジャケパンスタイルにも似合い、休日のお出かけでも品良くコーディネート出来る優等生顔のダウンというのが日本ではあまり見かけません。
ミラノでは、シックなダウンジャケットをスーツの上に着てバイクで出社するビジネスマンがすでに定番化している事を考えると、個人的には日本でも大人が着れるダウンが出れば流行間違いと思っていた。
すると、何と今回B.R.SHOPでこのコンセプトに合ったドンズバのダウンジャケットが発売。ブランドは、イタリアの老舗コートメーカーとして有名な「HERNO(ヘルノ)」で、何とデザイナーのニール・バレットとのコラボモデル。
今までのダウンジャケットには見られなかった細身のシルエットで、両スソにはジッパーが付きモードを感じさせるデザインに仕上がっている。これなら、オン、オフ間違いなく着こなせる。
コーディネイトポイントのポイントは、パンツ選び。黒のジーンズにブーツでモードぽくこなすのも一案ですが、ちょっとそれでは遊びが無いので、今回は柄パンでスタイリッシュにまとめてみました。クラシックなチェック柄ですが、シルエットがかなり細いので決して英国トラッド風には見えないはず。インナーは、このダウンジャケットのシルエットを生かすため、重ね着を極力避けるため、VネックのセーターをTシャツ感覚で一枚だけ着ています。
スタイリング・文 : 大西 陽一 / RESPECT
もはや定番のPT01。今回はブリッチーノですが、数あるラインのなかでもかなり細い仕上がりになっています。素材は厚手のコットン。ポケットのフラップにベージュのパイピングが付いています。タータンチェックのパンツでありながら、トラッド風に見せない技が随所にちりばめられている所は、このブランドならでは。
クラシコイタリア協会の重鎮として業界をリードしている「HERNO(ヘルノ)」。元々は、コート等の紳士アウターが得意なメーカーでしたが、最近はこのようなトレンド感のあるアイテムを積極的に発表するようになり、トレンドセッターとしてのイメージが強くなってきました。特に今年は、イギリス人デザイナーのニール・バレットとのコラボ商品を出し、イタリアのみならず世界中でブレークしている様。ニール・バレットならではの、トラディショナルを理解した上での程よいモードの味付けが絶妙です。
グローブは、防寒対策というだけではなく、冬のスタイリングを決める上で重要なアクセサリー的なアイテム。コートやダウンジャケット等を着た時には、それに合った色のグローブが無いととても貧相に見えてきます。今回のヘルノのダウンジャケットの場合も、ダークブラウンのグローブをしだけでシャープなイメージがアップしています。今回使った、イタリアのALPO(アルポ)のグローブは、カシミアのライナーながらリーズナブルな価格も魅力。