レザーのブルゾンやジャケットって、我々日本人の中では、秋冬のアイテムという認識が強いのではないでしょうか? 確かにレザーは防風性に優れているため、件のシーズンに着るのが一番真っ当な使い方、ですよね。が、実は欧州のラグジュアリーな人々に目を向けると、結構通年でレザーを着ちゃっていたりするのです。昼と夜とで寒暖の差が激しい彼の地ならではの習慣だから日本人には関係ないでしょ、と受け流してしまうのは簡単ですが、案外理にもかなっているこのテクニックを使わない手はないなと思い、今回ご紹介に至った次第なのであります。というわけで、以下にレザーのアイテムが、我が日本でもいかに有効なのかを述べさせていただきます。まず第一の理由は、欧州ほどではないにせよ、ここ最近の気候を見ても、我が日本でも昼と夜との寒暖の差は結構激しい、ということ。実際問題、朝の段階では10℃を下回っていたにもかかわらず、昼過ぎには20℃を超えるなんてこと、ここ最近よくありますよね。ゆえ、我々にだって防寒の意味でレザーのブルゾンやジャケットが春にも必要ってワケ。で、第二の理由は、女性は男性以上に寒さに敏感であるため、薄着でデートに来てしまった彼女が寒がった際なぞには、さり気なく肩に掛けてあげて優しさをアピール出来てしまうというところ。まぁ、実際これに関しては、やる、やらないはとにかくとして、こういう使い方も出来ちゃいますよ、という一例として覚えておいていただければ幸いです。で、第三に、春夏にレザーを積極的に着ようなんていう酔狂なお方はまだまだココ日本には少ないため、圧倒的に差別化ができ、かつ、レザー本来の男らしくもリッチな印象も醸し出すことが出来てしまう、ということ。と、ここまでとうとうと春にレザーを羽織る利点をご説明させていただきましたが、このテクニックを実践する際に一点だけ注意点が。それは、なるべく色味の明るくてしかも軽やかかつ上品な一着を選びましょう、ということ。重苦しいレザーブルゾンを着ていたら、それこそ“季節感のない人”になってしまいますから、ね。
写真 : 小林孝至(FOREST)
スタイリング : 梶谷 早織
ヘアメイク : 吉田葉づき
文 : 寺田慎一(GtN-48)
インナーを発色美しきシャツへ変更したコーディネートは下記よりご覧頂けます。
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Recommend Style vol.168 Casual Style other cut
明るいトーンの見るからに上質なレザーブルゾンを羽織ったら、さらに季節感を分かりやすく演出すべく、キャンバス等の春夏らしい素材を用いたバッグなどを持ちましょう。これでで爽やかさも倍増しますよ。
レザーブルゾンにホワイトパンツだけでも十分に格好良いのですが、やっぱり今季は差し色が気になる、というのも正直なところ。というわけで腰元に投入したニットで、春めいたカラーコーデを実践した次第です。
ともすると重くなりがちなレザーのコーディネートを文字通り下支えしてくれているのが、足元にもってきたスニーカー。とはいえ、ちょい渋い色味を採用することで、大人っぽい落ち着いた印象も表現しているのです。