おそらくこのホームページをご覧になっているかたの中には、モードを過剰に意識したエッジィな一着ではなく、落ち着いた見た目のクラシックなジャケットのほうを好む人のほうが多いのではないでしょうか。今回はこうしたオーセンティックなジャケットであっても、シャープでスマートな着こなしができるということを証明したスタイリングです まずジャケットですが、グレンチェックにパープルのウインドウペーンが旬の英国テイストを醸し出している、B.R.SHOPのオリジナルブランド「B.R.Practical Style」をチョイスしました。見た目はクラシックですが、抜群のタイトフィッティングに仕立てられており、そもそもこのジャケット自体がシャープな着こなしを目指す人にはもってこいです。もちろん今の時期にふさわしいスカっとした背抜き仕立てです。
インナーは「クルチアーニ」のブラックポロ。定番の鹿の子ではなく、艶っぽい天竺生地を用いており、台襟が付いていることもあってとてもドレッシーな雰囲気です。その上シルエットのタイトさ、着丈の短さはカンペキに今どきのバランス。とはいえ生地にストレッチ性があるため、窮屈に感じないのもいいところ。ちなみにブラックを選んだのは、ほんのりモードなテイストを加味したかったため。またインナーやボトムスをモノトーンでまとめるというのは、シャープなジャケットスタイルを目指す場合のもっとも近道でもあるのです。
ボトムスは「ジュディーチェ」のパンツ。一見クラシックなウールパンツですが、じつは過激なまでの細身シルエットを採用しており、ここもシャープさやモード感に貢献しています。そして足元はピッド付きのスエードローファーを素足履き(じつはシューズインソックスを履いています)。ロングノーズの美しいシルエットが、スマート感の仕上げとして機能しています。 いかがでしょうか。クラシックなだけではちょっと退屈だというときには、ぜひこのスタイルを参考にしてみてください。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 吉田 巌 / 有限会社 十万馬力
今回紹介した「B.R.Practical Style」のジャケットは、英国のE THOMAS社製生地のウール×リネン×シルク生地を採用。旬の英国調で、涼感あふれるジャケットが欲しかったら最適です。
スリッポンは素足履きするのが小粋。とはいえ、高温多湿な日本でそれを励行するのは厳しいものが。そこで重宝するのがシューズインソックス。「ナッソー」のものなら、リブ部分が柔らかなので足が痛くならず、やや厚手生地を使用するため靴が脱げにくいといいこと尽くしです。
今回紹介した「クルチアーニ」の黒ポロは、パンツのベルトラインがちょうど隠れるくらい絶妙な短丈サイジングを採用。ありそうでない着丈です。