今回のテーマは、イタリアの王道スタイルでありながら、最も難しいとされる紺のジャケパンスタイル。紺ジャケに始まり紺ジャケに終わると言ってもいいほど、奥深いジャケットのこなし方をご説明。まず今回は、茶バッグに合わせてネクタイや靴をセレクト。朝、コーディネイトに迷ったら、このように無地タイを選ぶとシャツの柄を選ばず、モダンなイメージに仕上がります。イタリア人は濃度の違うネイビーの無地タイをしていますが、実はあれ、かなり難度の高い組み合わせ。タイの生地の質感や織り方をジャケットと変えたり、ノットをわざと崩したりしてあの独特の存在感をアピールしているのです。話がちょっとそれましたが、とにかく、紺ジャケには、あえて無地タイがオススメだという事です。ここがレジメンだと学生っぽいし、小紋だとクラシックすぎるのです。
それともう一つ忘れちゃ行けない事があって、それは昔の紺ジャケと今の紺ジャケは、サイズ感やディテール、着心地が全く違う物になっている事。ゴージ位置やウエストの絞り位置、肩幅に袖幅、着丈とほんとんどの箇所が異なりますので、こちらはどうにもなりません。何か違うな?と感じたら、思い切ってお直しに出すか新調しましょう。
スタイリング・文 : 大西 陽一 / RESPECT
ネクタイの茶を色を少し拾ったポケットチーフをさす事で、上半身にアクセントと統一感が出来ます。ここのポイントはあくまで同色ではない事。こちらで使用したRODA(ロダ)のチーフのように、いろんな色が混ざったチーフが一枚あるとかなり使えます。
こちらのリバーシブルベルトはイタリアを代表するベルトブランド「Andrea D'AMICO(アンドレア・ダミコ)」のもの。発色が良く、裏表の配色バランスも絶妙です。オフ時には、ちょっと派手な色に変えて気分を変えることも。ドレスにカジュアルと両方いける欲張りベルトは一本あると重宝する事でしょう。
見た目も手触りもウールパンツのようで、実はコットン100%という小ワザが効いたノープリーツパンツ。少々カジュアルなコットンジャケットなどと抜群の相性は◎。裏地やマーベルトがパープルで統一され、肌触りの良さと美しいドレープ感が素晴らしい。写真の様にフロントは、クラシックなパンチェリーナ仕様となっており、トイレでの作業はファスナーに比べるとかなり面倒ですが、腰回りはかなりスッキリします。