前回の「タイを締めるクールビズ」に続き、真夏のドレススタイルの提案です。今季は久しぶりに定番トラッドが戻ってきた模様。それもイタリアのフィルターを通して新鮮に見えます。シアサッカー地のジャケットはTシャツの上にも派織れて何よりサマになるし、さらっとした肌触りなので湿気の多いリゾートにも最適。一着持っていると着回しの幅がぐんと広がります。最近、知り合いの方にホームパーティに呼ばれる機会が多いのですが、男性は皆さん、思い思いの服装で集まることが多いよう。カッチリしたジャケパンやスーツにチーフを差して、という人もいれば、シャツにデニムという方も。でも、一緒に行く女性がワンピースで綺麗な装いをしていたら、男性もきちんとした服装のほうが二人のバランスが良く見えますよね。気心の知れた仲間内での集まりではなく、会社の同僚や先輩、取引先が集まるややフォーマルを装いたいシーンでは、少しのリラックス感は漂わせながらも、相手に失礼のない服装が理想。チーフを差すなど、小物遣いには気を配った爽やかなジャケパンスタイルは様々な人が集うシーンにおいて、理想的なように思われます。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 大谷 繭子
チーフで寛ぎ感を
タイを締めないぶん、チーフをしてドレス感を出せば相手に失礼のない装いになり、ビジネスシーンでのシアサッカー×ビジポロといった合わせも違和感がありません。チーフは無難に白で、と考えずにここは少し上級テクニックで冒険を。ドット柄ならジャケットのストライプとも喧嘩せずに、悪目立ちせず馴染みます。チーフの代わりにニットタイでもこなれ感が演出できるのでお勧めです。
軽快に着こなす
ポロシャツにかわってお勧めするのが鹿の子シャツ。ポロシャツのようにタッチが柔らかいのに台襟が付いているため、シャツのキチンと感は備えています。汗をかいてもベトつかず、爽やかに着られるのも嬉しい限り。ジャケットと合わせる時には、シャツの襟はきちんと糊づけをしたほうがベター。襟がくたっとならず、JKの襟と馴染みます。
5ポケットのデニムパンツらしからぬ端正なシルエットはインコテックスならではの魅力ですよね。ヒップ周りがダボつかず、ピタッとフィットします。休日でもない限り、デニムを仕事に着ていくなんてことは難易度が高めのように思われますが、一見スラックスに見えるこのパンツなら、違和感なく使えそうです。ジャケットと同じトーンで揃えているので、カラーパンツも無理なく、爽やかに映えます。