“旅”と言っても その種類は様々。ビジネスのソレからプライベートまでジャンルや目的は多岐にわたります。で、今回は、旅にスーツを持って行きましょう、という話。当然、ビジネストリップであれば件のアイテムはマストハブですから、何の提案性もございません。というワケで今回は、今回はあえてバカンスにスーツを、というご提案をさせていただければ、と。で、なにゆえバカンスでスーツが必要なのか?と申しますと、それなりの大人が行く旅先で、お洒落なレストランのひとつやふたつは当然ありますよね。そして当然のことながら、好奇心旺盛な我々としては、そんな素敵なお食事処へ足を運びたくなるわけでして
。そんな折に“今海から上がってきました感全開”なビーチサンダルに短パンにポロシャツという出で立ちじゃ、格好付かないし下手をすれば入店を拒否されてしまう。まして女性を連れ立って、なんて時にそんな対応をされた日には、百年の恋も冷め冷めってなもんですから。というワケでバカンスにおいても、やっぱり大人のオトコとしてはこなれたスーツを一着以上携えて行ってナンボだと、切に思うわけなのですよ。で、さらに旅先にスーツを持って行って、それをキチンと着るとさらなる恩恵が。それは、明らかにホテルやレストランでの対応が変わる、ということ。欧米の人々は、我々日本人以上にTPOがしっかりと板についていますから、それ相応の場所へ行く際には、キチンとした装いをしていくモノ。例え日中にビーチでくつろいだ装いをしていたとしても、ディナーに行く際には一度着替えて、スーツやジャケパンに身を包んで出かけるものです。だから当然そういう場所にリゾート感全開な装いで行ってしまうと
、お店の人も人間ですから、そりゃ当然サービスも変わってしまうものですよね。ゆえ、あらゆる意味で、バカンスにスーツって欠かせないアイテムというわけなんです。というわけでここまで長々といかに旅先にスーツが必要なのかを説いてきましたが、最後にスーツ自体の選びのポイントを少々。いかにスーツといえど、あくまでリゾート地で着るためのモノゆえ、堅苦しすぎるのは避けましょう。コットンやリネンといったくつろいだ印象の素材感&風合いを携えた、大人の余裕を感じさせる一着を選ぶのが正解かと。
写真 : 渡辺修身(SAMMY STUDIO)
スタイリング : 梶谷 早織
ヘアメイク : 吉田葉づき
文 : 寺田慎一(GtN-48)
3ピースのジレを使ったショーツコーディネートは下記よりご覧頂けます。
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Recommend Style vol.173 Dress Style other cut
あえてシャツのトップボタンを外し、かつタイもちょっと緩めることで、巧妙にリラックス感とこなれ感を生み出しているんです。リゾートで堅苦しすぎちゃ、リゾートに着ている意味がないですから、これは真似したいテクニックですね。
とにもかくにも旅先で堅苦しすぎるのは、相手にもリラックスした印象を与えませんので厳禁とお見知り置きを。チーフとサングラスをあえて無造作に入れてしまうくらいの心の余裕が、旅先では必要なんじゃないかと。
3ピースのスーツをあえてロールアップでこなすことで、足元からも軽快な印象を演出しております。そこにスエードのローファーを合わせることによって、ラグジュアリーでありながら遊び心もたっぷりな装いが完成、というわけです。