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special meeting
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B.R.SHOP Special Meeting Vol.003

<ゲスト>インテリア&ファッション イラストレーター
tetsuro oh!no (大野哲郎)さん

--インテリア・モンステラが広まったのは、やはり大野さんが運営しているウェブサイトの「モンステラ・マニア」ですか?

大野:それは大きいと思います。サイトを雑誌に紹介されたのも大きいです。ヤフーのトップで紹介されたり。最初は、僕はこんなに興味を持つのに、なんでモンステラにみんな注目してないんだろうと思っていたんですが、実は潜在的にモンステラのファンは予想を超えるくらいいたらしくて。

--モンステラという名前すらしらないのに、何となく素敵だと思っている人も多いんじゃないかと思いますね。

大野:海外にもたくさんいるんですよ。メールがよく来て、海外にポスターを送ってくれとか。カリフォルニアのミッドセンチュリーインテリアでコーディネイトされた豪邸に住んでいるDJから、「飾ったぞっ」って、メールが送られてきたりして。予想以上に広がっているんです。基本的にインテリアのテイストとしては、ミッドセンチュリーにコーディネイトしている人が多いんですが、ハワイアンのコーディネイトにモンステラのモチーフを使っている人も非常に多い。最初はハワイアンは違うんですよって強くいってたんですが、関係なくファンが増えて来ちゃうんで、まあいいやって。

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--園芸会社とのリンクもありますね。

大野:実は直接、観葉植物も売って行きたいなと思っていたんですよ。もっとマニアックな話になっちゃうんですけれど、普通の植物屋に売っているモンステラって、ヘゴっていう木にワサワサワサと縛り付けて茂っているのが普通なんですけれど、古い写真を見ると、ひょろひょろひょろっと伸びていて葉っぱが1枚だけついているとか、ちょっと盆栽っぽい格好よさがある。そういうようなものを売っている店が全然なくて、自分の思った形につくったモンステラも売ってみたいなと思ったんですよ。で、共感してくれた方が、なんか特殊な根上りモンステラっていう新しいものをつくってくれたりして。そういうのを売ってい きたいなと思っているんですよ。

--逆にいうと、大野さんはひとつのモンステラというモノにだけに固執していたワケではないんですね。イメージとして注目していただけで。

大野:ええ、けっして熱帯植物マニアではないんですよ。どんどん熱帯植物が増えてきてジャングルのなかに住むのが好きって感じになっちゃう人がいるんですが、それとは違っていて、格好いい家具が置いてあって、空間が格好よくて、そこにモンステラがあるのが格好いいんだって感覚なんですよ。家具マニアって人がいますけど、椅子を壁に飾っている人がいますよね。それはそれで否定する世界じゃないと思うんですよ。僕もそういうのあったりしますんで。ただそれだけになっちゃうとね。もっとバランスで楽しんだ方が…。

--コーディネートだと思うんですけれど。ポトスを置いてこんな家具を置いてとか。モンステラを置いて、ほかの家具をこう置くとか。そんな世界観が好きということだと思うんですが。

大野:だからファッションにしても、こういうスーツを着たいだけじゃなくて、こういうスーツを着て、こういう暮らしをしたいというような、そっちまでいった方が楽しいってことですよね。

--一般的には、すごくモノに固執している人の方が多いですね。それはたぶんバランス重視型にしようとすると、それだけお金がいるといういうことで、常に全身もインテリアもとできればいいんでしょうけれど、靴だけは譲れないって人もいて、靴だけすごいのを履いて、あとはそうでもないと。

大野:時計だけが100万円のとかしている人いますもんね。

--ボクは、それしか買えないんだったら、全体を抑えてバランスのいいスタイルをしたほうがいいんじゃないかと思うんですけどね。

大野:そうですね。僕もそうです。僕はいろんな物が好きなんで、全部揃えようと思うと莫大な金額になちゃうんで、それをどうやって抑えようかっていう知恵も常に働かせているんですよ。ファッションに関しては割と古着でいくっていう。家具も中古で、しかもメジャーじゃない、穴物っていうか掘り出し物を持ってきて、安く手に入れられるので、そういう路線でファッションもやってて。で、古着が多いんですよ。それもビンテージとかいっているような古着屋さんじゃなくて、何でもない古着屋の中から「これ、いいじゃん!」みたいな感じで。ひとつハマっているのが、サイクリングシャツ。あれの70年代モノを探しているんですが、取り扱っている店が数軒しかなくて。割とニット系の物が多くて、タイトで格好いいんですよ。

--ミュージシャンやアーティスト系の人って、そういうの探して着ている人多いですよね。着る人の体型も重要ですね。

大野:最近、ブレイクしてきているみたいで復刻版が多いんですよ。ただの自転車乗りじゃないんだよって感じでコーディネートしているつもりでいても、普通の人から見れば、ただの自転車乗りみたいに思われていたりして。打ち合わせに、それを着て自転車でいったら、メッセンジャーの方に間違えられましたもん(笑)。でも建物もファッションも、全部、古いものじゃなきゃいけないって気持ちでもないんですよ。新しいモノでもイイものは欲しいし、家電なんかでも、自分が家電メーカーにいたから好きなんで。その辺もバランスで。テレビなんかどうしても新しくせざる得ないし。

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