今月号の『LEON』はドキッとするタイトルでした。「モテるオヤジはスーツが不良い」と!このキブン、実はジョシにもと~っても良く分かります。以前某女性誌で「悪女になりたい」というテーマを企画したのですが、本当に男を翻弄するような悪女になりたいわけではなく、あくまで着こなしのスパイスとしての“悪女風”なワケです。たとえば、ピッタピタのレザーコートにニーハイブーツでブリジット・バルドーを気取ってみたり、シャツの胸元を思いっきり開けてワルそうなミラノマダムを気取ってみたり・・・・。淑女イメージが強いオードリー・ヘプバーン演じる『ティファニーで朝食を』実は、実はトルーマン・カポーティが書いた原作は高級娼婦の話。リトルブラックドレスで悪女なホリー・ゴライトリーを演じてみる・・・・・。そんなコスプレ気分も結構、服を着る楽しみであったりしますが、男性のビジネスシーンにおいては遊ぶといっても限度がありますよね。スーツの色もパンツのシルエットもあまりに“今どき”だと逆にオフィスで浮いてしまいそうで冒険できないのが事実です。でしたら、あくまで基本はベーシックにおさえて、小物で小遊びを楽しむのをオススメします。こちらのコーディネート、登場回数が多い紺ブレ、グレーパンツの組み合わせですが、メッシュベルトで程よく今っぽさを加えるのと同時に、さりげな~く色で遊んでいるのです。会議や、秘書と打ち合わせなんて場面で椅子から立ったり、座ったりする動作が多いオフィス、それにクールビズが必至となる今季はオフィスでジャケットを脱ぐ事も多くなりそうです。そんな時にディテールが意外にも目につくもの。いくら足元はジョンロブだ、エドワードグリーンだと気を遣っていてもベルトがオジサン仕様ではせっかくのスーツ姿が台無しに。長年愛用してきたアジ革ベルトはとりあえずクローゼットに仕舞っておいて、今季らしいデザインのベルトを主役に着こなしを考えてみる、という逆手法もときにはアリではないでしょうか。
遊びが効いたメッシュベルト
今季トレンドはブルー一色!タイでもベルトでも様々なブルーカラーが登場しています。クールビズが予想される今季は見た目にも涼しげなメッシュベルトがオススメ。「ティベリオフェレッティ」のものは丁寧な手仕事で加工されているので、発色もどことなく品があり、小遊びにはもってこいの綺麗色が豊富に揃います。
ジャケットを脱いだ時に目につくのがネクタイとベルトの関係性。ベルトのブルーをタイの色で拾い、濃淡を上手に使えばベルトのカラーだけがワル目立ちすることなく、定番のグレーパンツもグッと垢抜けて見えます。
スエード素材がかなりツカえます
スエード=冬の素材と思いがちですが、メッシュという軽い素材と意外にもマッチするスエードのローファー。あえてベルトの革と靴の素材感を変えることで着こなしがよりリズミカルな印象になります。