BallWorks 新靴ブラシ
Mar 07, 2012
こんにちは!
今回はちょっと大掛かりな内容です。
これまでウチで扱って参りました靴ブラシが新しくなります!
これまでのものとは見た目は大きく変わっていませんが、中身は全くの別物!
それをご説明させていただこうかと。
ということで行って参りました!
江戸屋さん!
外観はとにかく趣きがあり、歴史を感じさせてくれます。
江戸時代からこの場所で商いを続けてきたことが分かる当時の街並みの絵が飾られています。
100年以上の創業の証!!!
そして今回ご協力いただいたのが、こちらの手植え職人さん!寺沢さん!
手植えの職人さんとしては江戸屋さんをしてS級と言わしめる程の高い技術を持った職人さんでうちのブラシは全て寺沢さんに植えていただいております。
これはウチのブラシの毛材たち!
下のしめ縄みたいなのが白馬毛、右上がスエード用の燐青銅、その左が山羊毛です。
白馬毛はもともと水場の洗い用に使用されていたものを頼んで植えてもらったのがきっかけでした。
燐青銅はもともと工業用の材料だったものをスエード用に転用したのが始まりです。
山羊毛はウチのブラシだけは特別に選定した毛材を採用しています。
純正品とは少し違って、あまり漂白していないためちょっと緑がかっています。
そして何より高い!!
この山羊毛、10キロ用意しても毛先側と毛根側を切り落とし、最も均整のとれた真ん中部分だけを使用しているため実際の使用量は5キロ強くらいになってしまいます!
これは寺沢さんが使う引き糸です。
普通は手植えブラシというのは天蚕糸を使うのが一般的ですが、これはステンレス製の糸!!
何が違うのか!?すごく簡単に言うとステンレス糸で植えたブラシの方が毛が抜けにくく長持ちします。しかし、ステンレス糸で植えられる職人さんは非常に少なく寺沢さんは中でもかなりの辣腕職人さん!!
ありがたいです!
因みに0,3と書かれた方が燐青銅用で、0,25の方で山羊毛を引いています。
これは毛材別に最適なものを選んでいるからです。
そして実際に寺沢さんの手植え作業!
まず驚くのは植毛用の小さな穴にステンレス糸を通していくそのスピード!
めちゃくちゃ速い!
そして一穴一穴に植える毛量の掴み加減は寺沢さんの指先の加減!
これは少な過ぎれば穴をすり抜けてしまうし、多過ぎればちゃんと穴に収まらず強引に引けばステンレス糸はすぐに切れてしまいます。
到底数年程度で習得できる気はしません!
植えた後上から見るとこんな感じ!
あっという間に植え終わりました!
横から見ると毛がだいぶバサバサと飛び出しています。
この機械は刈り込み機!
これで上のブラシを刈り込んでいきます。
ウチのブラシの毛丈25ミリになるように刈り込みます。
更にその後、落ち毛が出なくなるまで櫛かけを行います。
因みにこの櫛かけ作業は一本に20分以上の時間をかけて全て手作業で行われます!
更に色々やって、やっと完成です!
いい感じ!
燐青銅も!いい感じ!
こんな風にウチのブラシは全てを手作業で丁寧に仕上げています。
ホントはもっともっと工程が多くたくさんお見せしたいくらいなんですが、このくらいでも十分伝わってもらえるんじゃないかと!
ですから、一本一本本当に愛着があります。
是非少しでも多くの方にこのブラシ使っていただきたいと思います。
握りしめた時、そこには手作業の温もりがあり、職人達の技の素晴らしがあります。
長い歴史をかけて受け継がれてきた技術とブラシ一つに込められた職人達の想いを是非その手に取って肌で感じてください。
※ご興味のあるお客様へ
販売予定は近々です。しばらくお待ちください。