前回のコーディネートではマニッシュなトレンチの顔つきを最大限に活かしたパンツスタイルをご紹介しましたが、パーティに向かうハリウッドセレブたちを見ると、キュッとタイトなサイジングのトレンチコートをパーティドレスの一部のようにエレガントに纏っていることがとっても多いんです。たとえばモデルのヘレナ・クリステンセンなんかはナイロン素材のモスグリーンのトレンチの前ベルトをキュッと締めてビジューサンダルに、白のクラッチバッグといったパーティスタイルを楽しんでいたり、映画「ウォールストリート」のケイトハドソンも真っ白のトレンチにオープントゥシューズでドレス感たっぷりに着こなしています。トレンチコートってどちらかというと無骨でマニッシュ、カジュアルな向きのあるアイテムだけにとっても意外な着かたですが、それが驚くほどエレガントに収まっているんですよね。つまり色々なポテンシャルを持ったアウターっていうコトなんです。同じくマニッシュな顔つきのカジュアルコートの代表格であるPコートやダッフルコートはやっぱりドレスシーンで着るには幼く見えるし、ドレスに合わせるとなるとアンバランスで難しい。でもドレスのように着る時には一つ条件が。ピッタリと体に寄り添った、タイトなサイジングであること。肩はもちろん、袖も細く余りが出ないようにピッタピタであること、裾も大きく広がるものではなく、すっと自然な広がりがでるものを。襟も小さめならよりソフィスティケイトされた印象に仕上がります。デニムや普段合わせているシンプルなニットもどこかカッコよく仕上げてくれて、パーティスタイルでも上品に着こなせるトレンチほど汎用性が高いアウターは無いかもしれません。オートクチュールの服をオーダーするようにトレンチも自分体にぴったり寄り添う"究極の一枚"をオーダーしてみるのもいいかも。永遠なる定番アイテムだけにここで投資をしても将来的に充分モトがとれそうです。
《スタイルポイント》
・エレガントさの中に、袖をまくったり、ベルトを垂らしたりしてラフ感を。
・首元のたっぷりとしたファーで女性らしさをアップ。
・タイトなサイジングでこそ可能な、自然な裾の広がり。
Producer 大和一彦/Stylist 梶谷早織/Photographer 竹内裕二(S-14)/Hair&Make 大原恵美/Writer 大谷繭子/Creative Director 中野慎一郎 / Model RINA
フルオーダーコート¥320,775 (UEMOTO)ヴィンテージのスエードのベアトップドレス\29,400(ALCATROCK)、リボン次ファーチョーカー\63,000(ムーンバット)
●問い合わせ先
ALCATROCK 03-6427-0909
ムーンバット 03-3556-6810
ふわもこファーに目がハート
襟元をすっぽり暖かく包み込むファーストールでラグジュアリーなインパクトを投入。毛足の長い毛並みが表情豊かでとびきりゴージャスで、パーティシーンでの華やぎたい気分を一層盛り上げてくれます。ミルキーカラーのファーなら優しい印象に、ブラックならグッと洗練されたモードな雰囲気に仕上がります。今年はファーストールにビジューやラリエットが付いたものが多いので、いろいろ揃えて着替えるのも楽しそう。
ドレストレンチのインナーは脱いでもとびきりセクシー
今年はロングコートの下からロングスカートの裾を出して穿く一見アンバランスなコーディネートも流行っていますが、やっぱり膝下が短い日本人の体型にはあまりに難しいもの。トレンチのインナーには裾が出ない膝上丈のドレスをあわせてソフィスティケイトされた着こなしを目指します。トレンチのベルトをキュッと締めれば「え、それそのものがドレスなの?」と思わせるエレガントな面を持ち合わせ、脱げばとびきりセクシーなドレススタイルが出現するという二段階でのオシャレが楽しめます。