CLOSEUP ITEM
GMササキの”ネクタイ”に首ったけ
ようやく秋めいてきましたね。
秋と言えば、やっぱりファッションです!
汗っかきなササキとしては、本領発揮?なのがこれから季節。
今回のB.R.JOURNALでは、わたしがナンダカンダで毎シーズン買ってしまうアイテム”ネクタイ”を取り上げます。
今シーズンは順調に入荷が進み、万全の態勢を整えるコトが出来ました。
ご覧のように2017秋冬シーズンに丹精込めて仕入れた全貌を、いまご来店頂ければ余すところなくご紹介いたしますよ! 今シーズンのラインナップは…、
「TIE YOUR TIE(タイユアタイ)」
「FRANCO BASSI(フランコバッシ)」
「penrose london(ペンローズロンドン)」
そして、本ジャーナルの主役である「Kenji Kaga(ケンジカガ)」。
聞き慣れないブランド名、という方が多いかと思います。 B.R.SHOPのマストブランドのひとつである「TIE YOUR TIE(タイユアタイ)」。 その”TIE YOUR TIE ASIA”をかつて率いていたネクタイ業界の重鎮であるMr.加賀健二さんのプライベートブランドです。 一般的には「Atto Vannucci(アット ヴァンヌッチ)」の名前で知られていますね。
「TIE YOUR TIE(タイユアタイ)」の生産を請け負っていた”SEVEN FOLD”社のオーナーでもある加賀さんがディレクション。 そして”Seven fold”社が生産するという、フィレンツェのハンドメイド感満載のネクタイコレクションです。
加賀さんのコレクションの特徴は…、
・40年代から60年代へのオマージュが感じられる柄出し
・ブリティッシュやフレンチなムードとイタリアの素晴らしいモノ作りを融合
・洋服屋目線を忘れない この点に尽きます。
もしかすると、いやきっと、決して一般ウケするものではありません。
でも、そこがいま大事なんです。
なぜなら、あくまでもドレスクロージングというのはクラシックをベースとしてなくてはいけないから。
「故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知る」、「温故知新」という格言があるように、歴史をリスペクトしつつ前に進む、というのがドレスクロージングの本域なのです。
そして歴史というものは勉強しなければ、その本質を理解することはできないのではないでしょうか? ネクタイ作りはもちろんのこと、その辺りを十二分に知り尽くした加賀さんのモノ作りというのは、一言でいえば”玄人好み”=“理解しづらいもの”なのかもしれません。
が、何かと表層的な部分に捉われがちな今の時代を生きる私たち。
「BOGLIOLI(ボリオリ)」から端を発した、着やすくてスタイリングがイージーにキマるアイテムももちろんOKなのですが、それが行き過ぎた?とも言える2010年代において、僕ら洋服屋は気が付いたのです。
いま、改めて”クラシックの意味”を考えるタイミングなのではないかと。そして、そのコトをお客さまに改めて伝えるべきなのではないか?
加賀さんの展示会へ行くと、そういったコトを考えさせられる”モノ作り”があるのです。
少し、話しが硬くなりました。スミマセン。
では、わたしGMササキお気に入りのご紹介といきましょう。
左:ケンジ カガ / ストライプ タイ(ウール&シルク)
右:ケンジ カガ / ソリッド タイ(ウール) #カーキ
左:ケンジ カガ / サテン ソリッド タイ(シルク) #ベージュ
右:ケンジ カガ / ジャカード タイ(シルク) #パープル
骨太な雰囲気と色合い、色組みのウールベース。
そして、独自性があって上品な色使い。
よく目にするシルクサテンでもクラシカルな生地選びが秀逸です。
わたしはいま200本くらいのネクタイを持っていますが、その半分くらいは90年代に購入したもの。
FRANCO BASSIから始まり、ピオンボ、今はなきイギリスのデボネア、フランスのエーデルワイス、イタリアのマヌファットーレ・クラヴァッテ、デッドストックのシャルべ、ラルフローレンなどもあります。
そんなに着ける機会はないものの、やっぱりネクタイは毎シーズン気になってしまいます。ドレスクロージング、クラシックへの憧憬があるんでしょうね。
ネクタイには着ける楽しみがあります。
人それぞれかと思いますが、ネクタイを着ける時は最初にネクタイを決めることが多いわたし。その時のシチュエーションや気分ですね。そのあと、スーツやジャケット、シャツを選ぶという流れでしょうか。
ケンジ カガ / ハンドエンブロイダリー ソリッドタイ(ウール)
「Kenji Kaga(ケンジカガ)」のスペシャリテの中に手刺繍が施されたものがあります。
それがコチラ。
シーズンごとに刺繍のモチーフがあり、今回B.R.SHOPが選んだのは”Amore(アモーレ)”。
少し前になってしまいましたが、サッカー日本代表の長友選手が発したコトで話題になったワードですね。
そんなワードをクラシックなモノ作りを大事にしてきた加賀さんがモチーフに選ぶなんて!
ユーモアある加賀さんの人柄がよく分かるエピソードです。
伝統的なフィレンツェの手刺繍を後世に伝えていこう、という気概も感じられる1本。実に洒落てマス。
ネームからもクラシカルなムードがプンプン漂います。
そして、着ける楽しみが、イメージがどんどん湧いてくるそんなネクタイコレクションなのです。
ちょっと気が早いですが、来春には「Kenji Kaga(ケンジカガ)」をフォーカスした特集を予定しています。
どうぞ、お楽しみに!
でもその前に、B.R.SHOP店頭で、オンラインで、「Kenji Kaga(ケンジカガ)」の魅力に触れてみてください。 ”どハマり”して頂けると思いますよ。
では、また!
1971年11月11日、東京・世田谷区に生まれ、杉並区で育つ。4人兄弟の末っ子、O型、さそり座のメガネ男子です。洒落っ気のある父&長兄の影響で、21才の時に洋服屋を志し、今に至ります。中学・高校性の時に、雑誌POPEYEが打ち出したフランス版プレッピースタイルと言われる“FDG(エフデジェ)”に大きな影響を受け、その後、渋カジ→渋谷系音楽→クラシコイタリア→モードの洗礼を受けたのが、主なファッション経歴です。SHOPで姿を見掛けた際は、ぜひお声掛けください!
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