港町の再生なくして復興はない。
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さらに磨きをかけて提供したい
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「THE SARTORIALIST」のスコット・シューマンが来日
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よきスタイリスト、よきライフスタイルのコーディネーターでありたいという思いが一致。
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>前田 陽一郎
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>武田修宏 × 小川カズ
編集長にはなりましたが、
それほど状況は変わらないんです
大和 いやー、ついに編集長就任、オメデトウございます。
前田 有り難うございます。
大和 僕と前田さんの付き合いも結構長くなりますが、勝手に応援してきた身としては感無量というかなんというか(笑)。ご自身の心境も深いモノがあるんじゃないですか?
前田 そうですね……、でも仕事の内容自体は正直あまり変わらないんですよ。
大和 編集「長」というくらいだから、統括する立場として腰を据えてドッカリ座っているのが役回りなのかと思ってました。
前田 まったくそんなことナイですよ。むしろ以前よりも動き回らなきゃならないくらいで。まだ編集部の机も代理のときと同じ小さいまんまですし(笑)
大和 なるほど、それは意外といえば意外ですね。
前田 皆さん会えば口々に「オメデトウ」と言ってくれるので、「有り難うございます」と一応は返しますが、コレで内心なかなか複雑なんです。だって半年先にはどうなっているかなんて分からないじゃないですか?
大和 そうですよね。レオンは最近好調ですからプレッシャーも半端ない……。
前田 プレッシャーはそうでもないんですけど、すべては結果ですからね。でも、引き継がせていただくタイミングとしてはベストな時期だったとは思っています。
大和 雑誌としてノリにノっていますからね。振り返れば「ちょい不良」というキーワードを作って第一期のピークを迎えたのが2005年あたりでしたっけ。
前田 それから少々試行錯誤する時期もありましたけどね。
大和 でも、前田さんが4年半前に編集長代理としてとりまとめられるようになってからは改めて業績を伸ばされてきましたよね。その盛り返しは小売りの立場から見ていても明らかでしたから。ウチのショップだけでもレスポンスが如実に変わったのをよく憶えています。
前田 そういってもらえると嬉しいなあ。意外に知られていないようですが、現在のレオンは部数においては第一期の最盛期に迫る数値にあるんですね。でもこの"あまり知られていない"っていうのが実は僕にとっては心が楽(笑)。ヘタに外部で盛り上がってしまうと、余計プレッシャーになりますから。
創刊時から考えてみると
読者の方の目もずいぶん肥えてきました
大和 ショップの立場からすると、05年のピークの頃よりもレスポンスが良くなっているように思いますが。
前田 そうですか? やっていることはそんなに変わらないんですけどね。ただ扱っているアイテムの幅は意図的に広げてますね。クラシコブランドのみならず、カジュアルやメゾン系のモードブランドまで、まんべんなく取り上げるようにはしていますから。
大和 個人的には読者の質が変わってきているように思うんです。初期のお客さんは雑誌に露出したものしか興味がない感じでした。しかし今のお客さんは、ちゃんとファッションとしてトータルを理解して買い求めているような気がします。
前田 それはあるかも。読者の方もずいぶん目が肥えてきました。
大和 簡単に言うと読んでいる人の見識が高くなった。前まではスーツを選ぶにしても教科書的な定番クラシコ系ばかりが選ばれていました。でも、昨今のレオンの読者は、本当に自分の好みでブランドを選び分けている人が多いと感じています。
前田 もともとレオンが創刊した当時は「オヤジ」がまだ「おっさん」で、どちらかと言うと格好良くない存在でした。消費をリードしているのも女子高生のような若い層。40代男性の多くは消費しない世代と位置づけられていたくらいに。でも大人世代をターゲットにしたはじめてのライフスタイル誌、つまりレオンが登場し、ミドルアッパーマーケットが形成されると、身だしなみや嗜好品にこだわるトレンドが生まれてきた。その後後発雑誌が登場してもレオンがそれなりに支持され続けたのは、オリジネイターでありながら、 "消費する楽しさ"を読者と共有し、共犯関係を築いてきたことにあると思ってます。
大和 僕も創刊から愛読してきて、本当に影響を受けました。