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NAKAMURA TATSUYA PRESENTS THE ESSENTIALS −案ずるより着るが易し− Vol.5
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リネンの長袖シャツは夏の定番です

本格的な夏の到来も間近。そろそろ厳しい季節に備えて夏モノを新調せねば、と切に感じている方も多いのではないでしょうか? いやはや、我が国の夏は本当に過酷ですから、出来るだけ快適に過ごしたいというのが本音かと。でも、正直お洒落も欠かしたくはありませんよね? う~ん、本当に悩ましいですよね、これからの季節って。そこで今回もそんなお悩みを解決していただくべく、中村さんに徹底的に取材を敢行。で、聞いてきちゃいましたよ、夏に大オススメなアイテムを。ポロシャツやカットソーでは醸し出せない上品さとこなれ感を兼ね備えた一枚。リネンの長袖シャツこそが中村さんがイチオシする、夏の定番のアイテムだったんです。



中村達也

中村達也・なかむらたつや

1963年生まれ。大学4年の秋にBEAMSでアルバイトを始め、卒業と同時に入社。 BEAMS SHIBUYA、BEAMS F 店長、BEAMS F バイヤーを経て、現在、BEAMS F、Brilla per il gustoの2セクションを統括するクリエイティブディレクター。その深い知識から生み出される本質を捉えるスタイルが、幅広い層から支持されている。


シワを楽しむ余裕は
アジのある着こなしに通ず

日本の夏って高温多湿だし、本当に厳しいですよね。でも個人的には半袖シャツってほとんど着ないんですよ。ポロシャツなどは着ることがありますが……。ヨーロッパに出張に行った時にイタリア人やフランス人がよくやる、長袖シャツの袖をまくっているサマが妙に格好良く見えてしまうので。なんだかとってもこなれている感じがして、いいなぁと。そんなわけで夏場でも長袖シャツで通しています。でも、やっぱり日本の夏って暑いじゃないですか。だからリネン素材のシャツを愛用するようにしているんです。リネンって、コットンに比べて圧倒的に汗を吸っても乾きやすく湿気も籠らないので、着ていて気持ちいい。だから長袖でもとても快適に過ごすことができるんですよ。

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【美しい発色のピンクのリネンシャツにホワイトパンツを合わせることで、全体的に上品な印象に。足元にジュートソールのシューズを持ってくることで、軽やかさを演出しているところも抜かりありませんね。ほど良く力が抜けつつもラグジュアリーな雰囲気は失われていない、大人の脱力コーデの好例ですね。

リネンシャツ ORIAN¥24,990/腰に巻いたカーディガン ALTEA¥19,950/パンツ G・T・A¥24,990 / ベルト ANDREA D'AMICO¥12,600/シューズ GAIMO¥9,975/サングラス スタイリスト私物(問い合わせ先 すべてBEAMS F TEL:03-3470-3946)】

リネンという素材は冒頭にも申し上げた通り、本当に汗をよく吸ってくれ夏場に向いている素材だと思います。だから個人的にもこの時期に愛用しているわけなんですけど……。ですがこの素材は、日本の市場においてはそこまで浸透しているわけではない。それは恐らく、日本人がシワに対してとてもネガティブな印象を持っているから、なのです。確かに往々にしてシワ=だらしないというイメージは持たれがち。だから日本ではリネンのシャツは敬遠されてきたのでしょう。

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【“リネンはシワもアジのひとつ”と語る中村氏。いくら着る前にプレスをしたところで必ずシワが寄ってしまうものだからこそ、それを風合いとして楽しめるのも大人の余裕、というわけなのですね。ちなみに氏は最近、キレイな色のリネンシャツにご執心なんだとか。“ちょっと前まではネイビーやブラウンのリネンシャツにホワイトパンツというコントラストを効かせた着こなしもしていたんだけど、歳を重ねるとキレイな色のモノを着たくなるんだよね”と笑いながら語ってくれました。なるほど確かに、コントラストをあまり効かせないことで、結果、大人っぽくそして上品な印象にまとまっていますよね。】

ですがよく考えてみてください。一日スーツやジャケットを着たって、自然な横ジワは寄りますよね。でもだからと言って、それを気にしてスーツやジャケットを着ない、という人がいるかと言えば……、そんな人はほとんどいないんじゃないでしょうか。だからこそここで注意していただきたいのは、シワの入る方向によって、だらしなく見えるかそうでないかは随分と違ってくる、ということなんです。個人的な例を挙げてしまえば、私はリネンのシャツを洗濯する際には、必ず干す前に縦ジワを伸ばすようにしますし、着る際には必ずプレスを掛けるようにしています。つまり、スーツやジャケットでも見られるような横ジワは、自然なシワなのでそんなに気になりませんが、縦ジワはちょっとだらしなく映りがちなので、そこだけは気をつけてほしいですね。そこさえ気を配れば、リネンの長袖シャツでとっても快適でお洒落に夏を乗り切ることができると思うんですよ。だから是非とも皆さんにも、ならではのシワの風合いをアジとして楽しんでもらいつつ、リネンのシャツを着ていただければなぁ、と。ちなみに朝プレスを掛けるというのは、縦ジワを消すという意味合い以外にも、感覚的なものかもしれませんが気持ち良さが変わる、という理由もあるんです。クーラーの効いた、涼しい室内でパリッとシワの伸びたリネンのシャツを着ると、なんだか気分が高揚するというか。そういった意味でも、やっぱり、私の夏の定番アイテムとして、リネンの長袖シャツは欠かせないんですよね。


TATSUYA’S CHOICES

襟型と発色の良さが選びのポイント

今回ピンクのリネンシャツを着て登場してくださった中村さんですが、今季はグリーンやオレンジにもトライしたいんだとか。そこでそんな氏に長袖のリネンシャツの選びのポイントを伺ってみましたよ。ポイントとなってくるのは襟のカタチと発色の良さ、だそうでして。

個人的な好みではありますが、ボタンダウンは生真面目に見えてしまうため、着ません。襟の美しい開きやロールが魅力のワイドスプレッドカラーのものを、あえてカジュアルに着るようにしています。ちなみにソフトな襟の雰囲気を演出するために、カラーステイも抜いてしまいますね。このほうがヌケ感も出るので。色味に関しては、リネンならではの発色の良いモノが良いでしょう。特に今季はパステルとビビッドの中間のようなキレイなカラートレンドが、久々にメンズファッションにも戻ってきているので、それも踏まえつつ、大人っぽくそしてこなれて見える一枚を是非とも探していただければ幸いです。

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シャツ BEAMS F ¥15,750

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シャツ BEAMS F ¥15,750

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シャツ BEAMS F ¥13,650 サックス
(問い合わせ先 すべてBEAMS F TEL:03-3470-3946)









Producer 大和一彦 / Stylist 中川原寛(CaNN) / Photographer 人物:谷田政史(CaNN) 静物:植野淳(植野製作所) / Hair&Make 吉田葉づき / Writer 寺田慎一(GtN-48) / Creative Director 中野慎一郎



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