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special meeting
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B.R.SHOP Special Meeting Vol.004

<ゲスト>クリエイティヴ・ディレクター、音楽プロデューサー 谷田部タケオさん

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--音楽はユニットとしての活動もされているんですよね。

谷田部:ES9、エスナインと読みます。ドラムンベースのユニットですね。映画の挿入曲なんかも作らせていただいて。

--活動のいちばんの中心になっているのはやはりそのES9ですか。

谷田部:もう、いろいろなんですよ。実をいうと昨日もレコーディングをしていて、今晩もレコーディング。だから多分僕はミュージシャンでもあるんですけど、でもどれがメインというのは本当になくて。活動場所も、ニューヨークがメインとか東京がメインとか、まったくないんですよ。出会ったところで、出会った人たちとどれだけMAXで楽しめるかというものを常にやっていきたいというだけで。世界各国に友達がいる→彼らと楽しみたい、となるとベースはおのずと世界になるというだけです。その考えはずっと変わらなくて、自分ができることというのは、その場所でその瞬間を楽しむということだけだ、なんて少年ながらに思っていましたもん。極端な話ですが、2秒後に死んでも後悔ないです。MAXでいるということは、「ああしておけばよかった」なんていう判断はないですもんね。ちょっとうまく言えないんですが(笑)。

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--僕も後悔したり悩んだりって、あんまりしないんですよ。こうと決めたらスッと動いてしまうタイプなので。直感を信じるしかないというか。結局、そのくらいしかできないと思うんですよ、人間って。いくら考えたり資料を持ち出してみても、積み重ねてきたことから感じる瞬時の判断しかできないですよね。

谷田部:そう、曲を作る時なんかもそうですよ。最初に思いついたものと、悩んで悩んでできたものって、意外と大差がない。結局最初に思いついたものと同じになっていたりします。直感を疑わないで判断したほうが、間違いにくいということでしょうか。そういった話ともつながっているんですが、今僕はブラジルがすごいと思っていて。東京ではおそらくほとんどの人が、何か答えを出すときに、少なからず考えますよね。でもブラジルはまったく逆で、考える必要がないんですよ。感じてしまうんです。感じて答えが出てきてしまうんです。実際に行かないと、なかなかわからないと思うんですが、自然と、体に必要なものが残ってくれて、不必要なものが浄化されていくような感覚なんですね。そうすると、本当に大切で自我の中に本当にあるべきものだけが残る。だから、考えて答えを出す必要がないんです。

--要するに、東京に限ったことではないんですが、情報が多すぎるのでは?自分にとって必要じゃない情報も、絶対に入ってきてしまう環境ですよね。ブラジルはそれがないから、子供の頃の判断力に近くなるとか。

谷田部:そう、それに近いです。子供の時って、生理的な欲求だったり、そういう欲望的なものが判断の材料なわけじゃないですか。ブラジルでは、それにものすごく近い感覚になるんですよ。大人だからもちろんいろいろ知識もあって、でも中心にある感覚はものすごくピュア。だから、スーパー小学生状態ですよね(笑)。無邪気な心で動いているのに、大人としての経験値も持ち合わせているというか。普通に生活しているだけなんですけどね。それがなぜかと、東京に帰ってきてから考えてみたんですが、すごくシンプルな話で、おそらく自然のエネルギーかな、と。そういう感覚こそ、今先進国に求められている感覚なんじゃないかと思っています。

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