だからその後ろ姿にひきつけられるのです

いきなり結論から申し上げますが、こちらのイタリア銘柄「ア・チー」のチェスターフィールドコートは、後ろ姿が抜群に格好良いのです。男らしさを表現するべく、やや構築的に設計された肩周りから、ギュッと絞り込まれたウエストにかけてのクビレは、確実にアナタの背中をセクシーに彩ってくれることでしょう。でありながらも、やや着丈を短めにすることで、巧妙にスタイルアップの効果も見込め、かつ、ドネガルツイードにネップを織り交ぜた野趣溢れる素材の風合いが、温かみのある男性像を演出してくれるのです。そう、男らしさやセクシーさ、そして包容力すらも連想されてくれそうなヨクデキコートなのであります。とここまで、このコートの後ろ姿にハイライトを当てて解説をさせていただきましたが、無論、フロントの面構えだって秀逸でして……。マシンメイドを採用しながらも、その実、ハンドメイド並みのクオリティを誇る「カンタレリ」社の、現社長のイニシャルをブランド名に冠した銘柄というだけあり、その品質や着心地にかけては太鼓判を押させていただきます。ただでさえ成形が難しいとされる厚手の生地の、ラペル部などのロールの美しさや上襟の据え方などをご覧いただければ、作りの良さは多くを語らずとも皆さまに伝わるはず。しかも、肩周りは先にも述べた通り男らしい作りながら、アームホールをコンパクトに設計することで、まったくもって野暮ったさは感じさせません。とどのつまり、（特にバックシャンがイチオシですが）全方位的にお洒落なこちらのコートこそ、今冬のお買い物リストに新たに加えていただきたい一着である、とそういうことなのです。冬の寒さもかなり厳しくなってきたことですし、そろそろ肩で風を切りながら街を闊歩するその後ろ姿を、さらに魅力的に見せるべく、「ア・チー」のチェスターフィールドコートをリコメンドさせていただきますよ。


＞ AC商品一覧


Producer 大和一彦 ／ Stylist 中川原寛（CaNN） ／ Photographer 谷田政史（CaNN） ／ Hair＆Make 吉田葉づき／ Writer 寺田慎一（GtN-48） ／　Location Coordinator 安芸亮一＆山崎隆之介（ともにTrinity）／ Creative Director 中野慎一郎 ／ Model FERGAL.O

チェスターフィールドコート¥126,000＜ア・チー＞、ジレ￥63,000＜ヴァッツォレール＞（ともにトレメッツォ TEL: 03-5485-0058）、グローブ¥15,750＜ペルノイ＞、ストール¥22,050＜アルテア＞（ともにB.R.SHOP TEL: 03-5414-8885）

温かみのある素材感が 包容力を感じさせます

見た目は重厚な昔ながらのツイードですが、その実、タッチや重量は過去の遺物とは大違い。格段にソフトで、格段に軽いのです。今季欲しいのはツイードライクな風合い、のみですからね。

ご覧下さい、この 隙のない後ろ姿を

男らしさを物語ってくれるやや構築的な肩周り。背中に吸いつくようなフィット感。そしてほど良く絞り込まれたウエストに絶妙な着丈と、後ろ姿を美しく見せてくれる仕掛けが満載の作りになっていますよ。