最近うだるような暑さに食欲も減退気味・・・・でも!PITTIスナップを見てみても、イタリアオヤジさん達はどんなに暑くてもジャケットをびしっと着ているじゃないですか。日本のメンズたちも負けてはいられません!そこで今回オススメしたいのがこの時期にサラッと羽織れるコットンスーツなんです。
とはいえ今のビジネスシーンの常識から考えると、コットンスーツが着られる職種は相当限られます。まだまだオンビジネスのスーツといえばサマーウールが主流。そんなカッチリしたビジネスシーンには似つかわしくないコットンスーツですが、ひとたび袖を通せば分かるように、さらっとした肌触りがウールにはない爽やかさと清涼感を感じさせ、絶妙に力の抜けたスタイルに見せてくれるのです。「では一体どんなシーンに着て行けばいいの?」というのが問題ですが、カジュアルなシーンでこそ着ていただきたいんです。夕暮れどき、イタリア男が一杯飲みながら「今日はこれからどこに飯にいく?」なんて傍らにいる美女と寛ぎながら過ごしているような、そんなフランクな場所と気取りない会話が似合うスーツ。仲間と話題のビストロでワイワイ集まるとき、彼女とブルーノートに話題のアーティストを目当てに、はたまた知人のホームパーティに呼ばれたときなど、ジャケットとパンツを上下バラして着ることもできるので様々なシーンで自由に着て印象を変えられる、“遊べるスーツ”なんです。
普段スーツを着馴れない職種の人がいきなりウールのカチッとしたスーツを着ると、どこか違和感を感じることがあるのですが、軽いコットンスーツはカジュアル服の延長にあるので普段ボーダーカットソーにチノパン、ゆる白Tにデニムといったカジュアル服を着ている人もコットン素材ならジャケット姿もすんなり馴染んで見えるから不思議。そういえばよくパパラッチされている海外セレブたちもコットンジャケットの着用率がとっても多い。それもコットンジャケットの使い勝手の良さを物語っています。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 大谷 繭子
ハリウッドセレブが良くやる手法がデニム×ジャケットの合わせワザ。こなれた雰囲気のコットンジャケットなら、ダメージが効いたデニムや爽やかな白デニムのカジュアル味とも違和感なくすんなり馴染ませることができます。パーティやレセプションといったドレッシーな場面で着たいシックな黒シャツは艶と迫力が出過ぎるゆえ、「ホストみた~い」なんて見えないように、コットン素材が醸し出す爽やかさを借りながら、さらっと手なづけましょう。
バッグを見るとその男性の個性が分かる、というくらいバッグは“人”を顕わにします。そして女子から見ていちばんガッカリ度が髙いのが、集金バッグ(失礼!)を髣髴とさせるオヤジクラッチです。小脇に抱えるなんてもってのほか。そこで改めて“オヤジクラッチ“に見えないポイントを考えてみると1.味のあるカラーリング 2.A4が入るビッグサイズ 3.マチが薄くスタイリッシュなデザイン と、これらの条件を満たしていることが大切なポイントになってきます。このシセイのクラッチはまさにポイントをおさえた理想的なデザインなうえ、i Padをはめ込めるのでモバイル派には嬉しい機能性もちゃっかり備えています。
ジャケットを取り入れたモードな着こなしに欠かせないのが、楽なのにシャープに決まる黒のスリップオン。しかも今季、素足に履くだけで抜群のこなれ感をもたらしてくれるスリッポンに夏らしいメッシュレザーが登場。ロングノーズで細めのトゥデザインだからセクシーに穿けること間違いナシ!着こなしをよりリッチに、都会的に仕上げてくれます。