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Backyard Talk Vol.011
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Backyard Talk vol.011 バランスのいいニットはやっぱりクルチアーニです
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大和/今回はいつもの大西さんに加えて、小川カズさんに特別参加してもらいました。スタイリスト界の重鎮であるお二人とともに今回は……さて、なんの話をしましょうか(笑)。
大西/そうだなぁ、ニットはどうです? 今日大和さんが着てるVネックは?
大和/クルチアーニです。
大西/じゃあそれの話で行きましょうよ。
小川/賛成。クルチアーニほど日本で急速に認知度を高めたニットブランドって他にないですもんね。いまどこのセレクトさんでも置いてありますもん。
大西/意外とイタリア人より日本人のほうが、クルチアーニのよさをよくわかってるかもしれない。ミラノのモンテナポレオーネにいるお洒落な人はもちろんわかっているでしょうけど、他の地域の人はあんまり知らない感じがする。日本人のバイイングセンスって、やっぱり素晴らしいんですよ。最初はやっぱり発色のよさが評判になって……。
小川/そう、いかにもイタリア製って感じでしたもんね。あの発色でイタリアニットの魅力に開眼したという人も多いと思いますよ。

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大和/そもそもクルチアーニ上陸以前の日本って、ローゲージで質実剛健な英国ニットばかり。でも、どんどんファッションがタイトな方向、ライトな方向に流れていくと、どうしたってローゲージで野暮ったいシルエットのニットはあわせにくい。だからハイゲージの細身ニットが注目されるようになっていくんですが、中でもクルチアーニは、発色といい、デザインといい、シルエットといい、頭一つ抜けたトレンド感があったんですね。
小川/まさにその通り。最初はそのトレンド表現の巧みさから、モードブランドだと思ってた人も多いくらいで(笑)。

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大西/最初はむしろモード好きが飛びついたんですよね。
大和/でも、けっして過剰にモードではなく、クラシックなアイテムと非常に馴染む。クラシコとモードの中間にあるというか、結局バランスがいいんですよね、ここのニットって。
小川/バランスのよさっていえば、値段にもいえますよね。けっしてお安くはないんですが、クチネリとかバランタインに比べれば、まだ買いやすい価格帯。
大西/今日大和さんが着てるのはカシミア製でしょ?おいくらですか?
大和/たしか7万9800円です。

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大西/見るからに極上のカシミアを奢っていてそのお値段なら、やっぱり適正な価格だと思いますよ。あと、話はちょっと変わるんですけど、いいカシミアを使っているニットって、肌触りが劇的に違いますよね? これを積極的に楽しもうと思ったら、今日の大和さんのようにシャツの上に着るんじゃなく、素肌の上に直接着るのがおすすめ。日本人って必ずシャツを着るんですよね。
小川/素肌にカシミアは、ボクもたまに実践してますよ。いいカシミアだとまったくチクチクしない。
大西/汗をかいてもべたつかないし、カシミア本来のよさを味わうには絶対おすすめなんだけどなぁ。すっごく贅沢な気持ちになりますし。
大和/寒がりのボクにはちょっとできない着こなしだなぁ(笑)。VネックのTシャツとかを中に着ていちゃダメでしょうか。
大西/売り手の責任として、ぜひ一度はクルチアーニを全身で味わい尽くしてみるべきです。なんでしたら、今すぐ、ほら。
大和/えーっと、風邪が治ったらってことで(笑)。

小川 カズ

小川 カズ

ファッションディレクター&フォトグラファー

東京・青山生まれ。幅広い分野で活躍中のファッションディレクター&フォトグラファー。
その卓越したファッションセンスから、芸能界にもファンが多数存在し、有名なあのタレントもこのタレントも、じつは小川さんがスタイリングを手掛けていたりします。

吉田 巌

吉田 巌

ライター/有限会社十万馬力

服、靴、鞄、そして時計、と男性の物欲を刺激するアイテムについて何でもかんでも書きなぐっているライター。イタリアのバイクが好きで、生死の境をさまよう事故に遭いながら、懲りずにベスパでリハビリ中。東京で1番好きな場所は新宿ゴールデン街。遅筆。

大西 陽一

大西 陽一

ファッションエディター/RESPECT

エディター的視点からスタイリングのできる希少な存在として、雑誌や広告など幅広く活躍する売れっ子。守備範囲はメンズファッションだけにとどまらず、インテリアやクルマ、雑貨までにも及び、親しみやすいほがらかな人柄が多くの編集者から愛されています。趣味の写真の腕前は相当なもの。

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