今季のジョシのトレンドはビビッドなオレンジやピンク、ブルーといったブライトカラーに染まっております。けれどもいくらトレンドだからといって、あまりに明るいカラーは抵抗があります。大人の男性でもそう思われる気持ちはあるのではないでしょうか。イタオヤさんが赤いパンツに柄シャツを着てカッコよく決めているとはいえ、日本で同じスタイルを真似るにはどうも抵抗がありますよね。リゾートでは思う存分色が楽しめても、太陽の色が違いますから、やはり難易度は高いですよね。分かります。しかしながら、去年と同じ格好をしていたのではあまりに芸がありません。そんな諸兄にオススメしたいのが、ベルトのカラーでアジを出す方法です。対談でも出てきましたが、意外にも見られているのが上半身なんですよね。さりげなくレストランの席を立った時もそうですし、薄着になるこれからの季節はTシャツやシャツ一枚で過ごすことも多くなるので、ジョシからするとすれ違いざまの小物使いは実はかなり目に入るポイントなのです。せっかくいい靴を履いているのに、ベルトがひと昔前のものだったら・・・・う~ん、ちょっとガッカリです。バッグもベルトもジョシからすると「気を遣って当たり前」アイテムですので、異性の小物使いにも無意識にハードルは上がってしまっています。
今回のコーディネートでは、デニムにシャツという一見、誰でも持っていそうな合わせは、ともするとマンネリに陥りがちに。そこでベルトを赤のスエードに変えてあげるだけで、一気に、今どきの雰囲気にガラッと変られます。ショップに下がっているカラーベルトを見ると、どうしてもネイビーやブラウンといった無難カラーを選びがちですが、実は赤はつけてみると案外クセがなく、馴染みやすいのです。今年はぜひ、ピンクや赤といった綺麗色を小物でとりいれていただきたいですね。若い人が身につけるよりも、それなりに歳がいった大人の男性が身につけたほうが変なギラつきがなく、上品にこなせると思います。
スタイリング : 大西 陽一 / RESPECT
文 : 大谷 繭子
ときにはカラーで遊ぶ冒険を
ごく普通のカーフベルトではありきたりで、どことなく地味にまとまってしまいます。せっかくの休日にカジュアルを楽しめるなら、もう少しトレンドを加味してあげたほうが、無理なく若々しく見せられます。
上品スエードで見ちがえる
一方、こちらはベルトを赤スエードに変えただけで旬の雰囲気が加わり、グッと垢抜けた印象に。シャツとデニムという誰しもが持っているアイテムの合わせも、小物次第でこんなに変わるんです。こちらの「ティベリオフェレッティ」のベルトは上質な革を職人たちが丁寧に手仕事でなめしてからヴィンテージ風に仕上げているため、どことなく手をかけて作った温もりが伝わってきます。スタイリスト大西氏いわく、メッシュベルトは今季が取り入れドキだそうで。しかも剣先を多めに垂らすのがいいんだそう。
さりげない差し色づかいがキモ
実はベルトと靴の相性がマッチするかどうかが重要なポイントに。ここではあえてマジメな印象のローファーは選ばず、デッキシューズでラフなマリンスタイルに。靴にも赤を少し差すだけでベルトが浮かず、より馴染みやすくなります。